しろくまちゃんのほっとけーきを保育で楽しむ!導入・遊び・製作アイデア

絵本『しろくまちゃんのほっとけーき』の表紙と「保育で楽しむ!」の文字を配置したアイキャッチ画像
絵本ライフ
編集長
**絵本ライフ編集長**

子どもが幼いころから、親子でさまざまな絵本を楽しんできました。

家庭での読み聞かせ経験をもとに、おすすめ絵本の紹介や対象年齢、選び方に加えて、絵本から広がる**お遊戯・劇遊び・工作・発表会のアイデア**を発信しています。

パパ・ママはもちろん、保育や教育に関わる方にも役立つ、絵本を読んだ後まで楽しむための情報をお届けします。

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こんにちは、「絵本ライフ」管理人の絵本ライフ編集長です。

しろくまちゃんのほっとけーき』を保育園や幼稚園で読んだあと、「このあと、どんな遊びにつなげよう?」「指導案のねらいはどう考えたらいい?」「製作や食育にも広げられるかな」と迷うことがありますよね。

この絵本には、材料を用意する、混ぜる、焼く、分け合って食べる、片付けるという身近な生活の流れがあります。さらに、音、丸い形、色の変化、道具を使う動きなど、子どもが遊びへ持ち込みやすい要素もたくさんあります。

だからといって、絵本の内容をそのまま再現した活動を用意する必要はありません。大切なのは、読み聞かせをしたときに子どもがどこを見ていたか、どんな音をまねしたか、読後にどんな動きを始めたかを見ることです。

この記事では、家庭での読み聞かせ経験と、こぐま社・保育に関する公的情報を分けながら、保育のねらい、指導案を考える視点、読み聞かせの導入、年齢別の遊び、製作、作品展、食育までまとめます。

この記事のポイント!
  • 保育のねらいや指導案を考えるときの視点
  • 読み聞かせから遊びへつなぐ導入方法
  • 0〜5歳ごろまでの発達に合わせた遊びの考え方
  • 製作や作品展へ広げるときのアイデア
  • 食育・アレルギー・著作権で確認しておきたいこと

なお、この記事は保育士や幼稚園教諭としての実務経験に基づく指導案ではありません。家庭での読み聞かせ経験と、出版社・公的機関などが公開している情報をもとに、保育へ取り入れる際の考え方をまとめています。

実際の活動は、目の前の子どもの発達や健康状態、クラスの状況、園の方針を優先し、必要に応じて施設長、保育者、栄養士、調理担当、看護師などと相談して実施してくださいね。

黒い机の上に置いた絵本『しろくまちゃんのほっとけーき』の表紙
『しろくまちゃんのほっとけーき』。身近な食べ物ができていく過程を、絵と言葉で楽しめる一冊です。
目次

『しろくまちゃんのほっとけーき』を保育で楽しむ基本の考え方

『しろくまちゃんのほっとけーき』を保育に取り入れるときは、「絵本と同じホットケーキを作る」と最初から活動を決めてしまわないほうが広げやすいかなと思います。

音が気になったなら音遊びへ、丸い形に目が向いたなら製作へ、混ぜる動きを始めたならごっこ遊びへ。絵本全体ではなく、子どもが気になった一部分を遊びの入り口にできます。

保育のねらいは「作品」より「子どもの姿」から考える

「しろくまちゃんのほっとけーきを保育で使うときのねらいは?」と検索すると、すぐ使える文章を探したくなるかもしれません。でも、同じ絵本を読んでも子どもの反応は一人ひとり違います。

音をまねしたい子もいれば、材料を指差す子、ホットケーキの丸い形をじっと見る子、読み終わったあとにままごとを始める子もいます。まずは「何に心が動いていたかな」と読み聞かせを振り返ることが、ねらいを考える出発点になります。

例えば、次のような視点があります。

  • 絵本に出てくる音や繰り返しの言葉を楽しむ
  • 身近な食べ物や調理道具に興味を持つ
  • 混ぜる、運ぶ、並べるなどの動きを楽しむ
  • 布や紙を食べ物に見立てて遊ぶ
  • 友だちや人形とのやり取りを楽しむ
  • 使った物を戻すところまで遊びとして経験する

この中からクラスの子どもの姿に合うものを選ぶと、活動の軸が見えやすくなります。

指導案へ落とし込むときは5つに分けて考える

この記事の文章をそのまま指導案へ転記するのではなく、実際の子どもの姿をもとに組み立ててみてください。迷ったときは、「子どもの姿」「ねらい」「環境」「援助」「振り返り」の5つに分けると整理しやすくなります。

考える項目確認すること
子どもの姿どの場面を見ていたか、どんな音や動きをまねしていたか
ねらい音、形、食、見立て、やり取りなど、今の関心から何を楽しめそうか
環境布、紙、ボウル、皿など、どんな素材なら安全に試せるか
援助大人が教えすぎず、子どもの発見や繰り返しをどう待つか
振り返り実際には何を楽しんでいたか、次の遊びにつながりそうな姿があったか

例えば、大人は「ホットケーキを作る遊び」を想定していても、子どもは丸い紙を何枚も重ねることに夢中になるかもしれません。それなら、その日は重ねる遊びが中心になっても大丈夫です。

予定どおり進めることより、その日に見えた姿を次へつなぐほうが、この絵本から自然な遊びが育っていきますよ。

読み聞かせから遊びへつなぐ基本の流れ

基本は、絵本を読む、気になった音や絵を味わう、必要なら道具を加える、遊びを広げる、片付けるという流れです。

すべてを一日で行う必要もありません。今日は絵本だけ、翌日は丸い布を置いてみる、その次の日にボウルが遊びへ加わる、と数日に分かれてもいいんです。

家庭で読み聞かせをしていても、同じ絵本なのに反応は日によって違います。昨日は静かに見ていたのに、今日は突然まぜる動きを始めることもあります。そのくらいのゆったりした構えで見ていくと、無理なく遊びへつなげられるかなと思います。

読み聞かせの導入アイデア

『しろくまちゃんのほっとけーき』の導入では、活動の説明を先にするより、「何が始まるのかな」と絵本へ気持ちが向く時間を作ります。

「今日はホットケーキを作ります」と最初からゴールを示すのではなく、表紙、形、食べ物の経験など、入りやすいところから始めてみましょう。

表紙を見ながら短い会話をする

表紙を見せて、「何があるかな」「丸いものが見えるね」と、気づいたことを一つ声にしてみます。

「ホットケーキを食べたことある?」という問いかけもできますが、家庭での食経験はそれぞれ違います。全員が答えられることを前提にせず、指差し、表情、体の動きも反応として受け止めます。

子どもが『しろくまちゃんのほっとけーき』の表紙に描かれたホットケーキを指さす様子
言葉で答えなくても、指差しや視線から「気になっているもの」が見えることがあります。

表紙を見たあと、すぐに質問を重ねる必要もありません。少し黙って待つことで、自分から指を伸ばしたり、声を出したりする子もいます。

焼けていく音と絵の変化をじっくり楽しむ

ホットケーキが焼けていく場面は、音と絵の変化を一緒に味わえるところです。大げさな演技を加えなくても、原文の調子を大切に読み、ページを送る前にほんの少し間を置くだけで、子どもが絵をじっと見ることがあります。

読み終えたあとなら、手をぐるぐる動かす、膝を軽くたたく、両手で丸を作るなど、子どもから出てきた動きを一緒に楽しめます。

作品の文章を新しい歌詞へ書き換えて再現するのではなく、「まぜまぜ」「くるくる」といったクラス独自の短い言葉で遊ぶ方法なら、絵本とは別の遊びとして展開しやすいですよ。具体的な動きは、しろくまちゃんのほっとけーきの手遊び案でも紹介しています。

◆絵本ライフ編集長のワンポイントアドバイス

こちらが用意した活動へ急いで進まなくても大丈夫です。読んだ直後には何も起こらなかったのに、数日後にボウルを見つけて混ぜる動きを始めることもあります。絵本の余韻は、少し遅れて遊びに表れることもありますよ。

読後に広げる遊びアイデア

読後は、材料を運ぶ、混ぜる、焼く、並べる、配る、片付けるという動きから一つ選ぶだけでも十分です。

最初から「ホットケーキ屋さん」を完成させるより、子どもが繰り返したい動きを見つけて、そこへ少しずつ道具を足していくほうが遊びが続きやすくなります。

材料を運んで並べる

卵や牛乳などを本物で用意せず、布、画用紙、大きめの空き箱などで材料に見立てます。

「白いものはどれかな」「同じ形はあるかな」と探したり、一つずつ皿へ置いたりできます。ここで大切なのは、正しい数を答える課題にすることではなく、持つ、運ぶ、並べる、比べるといった動きを楽しむことです。

乳児がいる場では、口に入る大きさではないか、部品が外れないか、角が鋭くないかを園の安全基準に沿って確認します。空き容器を使う場合も、洗浄だけでなく、破損や切り口を確認してください。

混ぜて焼くまねをする

保育室のテーブルで、子どもたちがボウルや段ボール製のフライパンを使ってホットケーキの見立て遊びをしている様子
AIイメージ画像:ボウルや段ボールのフライパンを使って、子どもたちが料理の見立て遊びを楽しんでいる様子です。

空のボウルと安全を確認した道具を使えば、混ぜるまねを楽しめます。段ボールや布で作ったフライパンへ丸い紙を置き、ひっくり返す動きを加えても面白いですね。

遊びが続いてくると、材料を運ぶ人、皿を並べる人、食べる人など、子ども自身が役割を作ることもあります。役を最初から大人が決めなくてもかまいません。

道具がなくても、両手をボウルに見立てたり、床の輪を大きなボウルに見立てたりできます。専用のおもちゃがなければ遊べないわけではありません。

積み木を使って場面や食べ物を動かす遊びに興味がある場合は、しろくまちゃんのほっとけーき積み木の内容と遊び方も参考にしてください。購入する場合は、対象年齢や部品の大きさを確認し、園児の人数や遊ぶ場所に合うかを考えて選びましょう。

分ける・渡す・並べる遊びへ広げる

丸く切った布や紙をホットケーキに見立て、ぬいぐるみや友だちへ渡す遊びもできます。

ただし、「どうぞ」「ありがとう」を必ず言わせる活動にしなくても大丈夫です。渡したい子、皿へきれいに並べたい子、同じ色だけ集めたい子、何枚も積み上げたい子など、それぞれの参加方法があります。

遊びの終わりには、「お皿のおうちはどこかな」と箱へ戻すこともできます。片付けを罰や号令にせず、遊びの続きとして誘えると自然ですね。

年齢に合わせた楽しみ方

こぐま社では、通常版『しろくまちゃんのほっとけーき』の年齢の目安を「0歳から3歳ごろまで」と案内しています。ただし、これは絵本そのものの年齢目安です。

保育での遊びは、年齢だけで一律に分けるものではありません。年中・年長になってからも、ごっこ遊び、製作、話し合いへ広げれば違った楽しみ方ができます。

0〜1歳ごろは音・見る・触れる体験から

乳児なら、絵を見る、読み手の声を聞く、丸い布を見る、大人と一緒に手を動かすといった小さな体験から始められます。

「遊びへ発展させなければ」と考えず、絵本を見ている時間そのものを楽しむのも十分です。

布を使う場合は顔を覆わないよう大人がそばで扱い、ほつれ、ひも、ボタンなどがないかを確認します。触れたくない様子なら無理に持たせず、見るだけでもかまいません。

2〜3歳ごろは一つの見立て動作から

材料の模型を運ぶ、ボウルへ入れるふりをする、丸い紙を皿へ置くなど、一つの動作から始めます。

大人が物語の順番を完成させるより、子どもが何度も繰り返している動きを待つほうが、ごっこ遊びが続くことがあります。

途中からケーキ屋さんになったり、誕生日会になったり、お弁当作りへ変わったりしても失敗ではありません。子どもの生活経験が混ざって遊びが変化していくのも、見立て遊びの面白いところです。

4〜5歳ごろは相談や役割遊びへ

年中・年長くらいになると、店の名前を考える、必要な道具を相談する、役を交代する、誰へ配るか考えるなど、友だちとの話し合いを含む遊びへ広がることがあります。

文字を書けることや正しく数えられることを前提にする必要はありません。注文を絵で表す、丸い紙を並べて量を比べる、指差しで選ぶなど、参加方法を複数用意できます。

今日は店員になる、今日は見ている、途中から加わる。そんな違いも含めて遊べる環境にすると参加しやすくなります。

製作と作品展へ広げるアイデア

『しろくまちゃんのほっとけーき』から製作へつなげるなら、キャラクターや絵本のページを再現するのではなく、「丸い形」「食べ物」「焼けた色」「重ねる」といった要素を入り口にすると取り組みやすくなります。

丸い形から自由なホットケーキを作る

茶色や黄色の紙、段ボール、毛糸、布などから好きな素材を選び、丸い土台へ重ねます。

果物をのせてもいいですし、顔を描いても、何ものせなくてもかまいません。「絵本と同じ色にしよう」と見本へ近づけることより、子どもが選んだ色や素材を受け止められる余白を残します。

年齢によって、ちぎる、貼る、重ねる、描くなど活動を変えられます。具体的な材料や作り方を探している場合は、画用紙で楽しむホットケーキ製作も参考にしてみてください。

作品展では完成品だけでなく遊びの過程も見せる

作品展では、一人ひとりの作品を大きな机に見立てた台紙へ並べたり、子どもが作品について話した言葉を添えたりできます。

「いちごをいっぱいのせた」「お父さんにあげる」「これは大きいホットケーキ」といった本人の言葉が残せれば、同じ丸い製作でも一人ひとり違う背景が見えてきます。

全員が同じ見本を作った展示より、色、素材、重ね方、題名が違うほうが、そのクラスでどんな遊びが育っていたのかも伝わりやすくなります。

絵本の絵を展示物へコピーする場合は別に考える

子どもが丸い形から自由に作った作品を展示することと、絵本のページやキャラクターをコピー・トレースして展示物を作ることは同じではありません。

作品展、園だより、動画、発表会などで原作の絵や文章を使いたい場合は、使い方や公開範囲を確認してから準備してください。詳しくは後半の著作権の項目でも説明します。

食育へ広げるなら「調理すること」だけにしない

『しろくまちゃんのほっとけーき』は食べ物を題材にしているため、食育へつなげたいと考える方も多いですよね。

ただ、食育=実際にホットケーキを焼くこと、ではありません。保育所保育指針では、子どもが生活と遊びの中で食に関わる体験を積み重ね、食べることや食事を楽しむことにつなげていく考え方が示されています。

食材を見る、食事の準備に興味を持つ、食器を並べる、作る人へ目を向ける、食べたあとに片付ける。こうした体験も食へ関心を持つ入り口になります。

保育所における食育の基本について確認したい場合は、保育所保育指針も参考にしてください。

調理をしない食育なら取り入れやすい

透明な袋へ色の違う布を入れて生地の変化に見立てる、黄色と茶色の紙を見比べる、段ボールのフライパンへ丸い布を置くなど、食品を使わなくても遊べます。

模型の食材を並べる、皿へ運ぶ、ままごとで分ける、食器を片付けるといった活動なら、実際に食べる工程を入れなくても食に関心を向けられます。

食物アレルギーのある子がいるクラスでも、全員が同じ模型で遊ぶ方法なら、特定の子だけ別の活動になる状況を避けやすくなります。ただし、本物の食品が入っていた容器を模型として使う場合は、残留物や付着物にも注意し、園の衛生・安全ルールを優先してください。

実際に調理するならアレルギーとやけど対策を最優先にする

実際にホットケーキを作る場合は、卵、乳、小麦などの食物アレルギーだけでなく、やけど、器具、衛生管理、子どもの動線まで検討する必要があります。

担任だけで実施を決めるのではなく、園で定められた手順に沿い、施設長、栄養士、調理担当、看護師、保護者など必要な関係者と確認してください。

家庭で食べたことのない食物は、基本的に保育所では提供しないことが、国のアレルギー対応ガイドラインでも示されています。

「絵本に登場したから」「みんなで同じものを食べたいから」という理由だけで、未確認の食材を初めて園で食べさせることは避けましょう。

安全に実施できない場合は、調理をしないことも立派な判断です。模型、製作、ごっこ遊びへ置き換えても、絵本から食へ関心を広げることはできます。

アレルギー対応の詳細は、保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)と、各施設の最新の規程をご確認ください。

絵本と関連アイテムの選び方

保育で楽しむために、専用のおもちゃやエプロンをたくさんそろえる必要はありません。まず用意したいのは原書です。

そのうえで、子どもが積み木遊びを繰り返している、身支度を楽しんでいるなど、実際の関心と合うものがあれば関連アイテムを検討するくらいで十分かなと思います。

通常版は22ページ・20×21cm

こぐま社公式サイトによると、通常版『しろくまちゃんのほっとけーき』は22ページ、20×21cmで、年齢の目安は0歳から3歳ごろまでです。

メジャーを使って絵本『しろくまちゃんのほっとけーき』の横幅を測っている様子
実際の絵本へメジャーを当てて横幅を確認した様子。公式サイズは20×21cmです。

「てんじつき さわるえほん」は別仕様

「てんじつき さわるえほん しろくまちゃんのほっとけーき」は、通常版へ単純に点字を追加しただけの同じ造本ではありません。

こぐま社によると、10ページで、大きな厚紙1枚を折りたたんだ変型本。サイズは19×16.7cmです。文章には点字が付き、絵の部分には透明な樹脂インクを使った特殊な隆起印刷が施されているため、指で触れて絵の形や変化を楽しめるようになっています。

通常版・ミニ絵本・てんじつきさわる絵本の違いをまとめて確認したい場合は、しろくまちゃんのほっとけーきの種類・版の比較も参考にしてください。

購入前には、こぐま社の通常版商品情報てんじつき さわるえほんの商品情報で最新仕様を確認しておくと安心です。

積み木やエプロンは「あると便利」であって必須ではない

場面を動かして遊びたいなら積み木、身支度を楽しみたいならエプロンなども候補になります。

ただし、園にある無地のエプロン、ボウル、布、紙でも十分に遊べます。関連商品を買うことを活動の前提にしないことも大切です。

購入するときは、見た目だけでなく、対象年齢、部品の大きさ、素材、丈夫さ、洗いやすさ、複数人で扱いやすいかまで確認してみてくださいね。

著作権で確認しておきたいこと

『しろくまちゃんのほっとけーき』を保育へ取り入れるときは、「原書を見せて読むこと」と「絵や文章を使って別の教材を作ること」を分けて考える必要があります。

原書をそのまま読み聞かせる場合

こぐま社は、おはなし会について、営利目的ではなく、入場料を徴収せず、朗読者への謝礼が発生しないなどの条件を満たし、原書を見せながら原文のまま朗読する場合は、許諾は必要ないと案内しています。

一方で、絵を拡大する、脚色するなど、原書を加工して利用する場合は別の扱いになります。

パネルシアターやペープサートは事前確認する

こぐま社では、絵本をもとにパネルシアター、ペープサート、エプロンシアター、人形劇などの制作物を作成する場合、著作権者の許諾が必要と案内しています。

「園内だけだから大丈夫」と自己判断せず、制作へ入る前に条件を確認しておくほうが安心です。

また、プロジェクターやパワーポイントで絵本を拡大して上映・読み聞かせする場合なども、利用場面によって扱いが異なります。

最新の条件は、こぐま社「著作物の利用について」をご確認ください。判断できない場合は、準備を始める前に出版社へ問い合わせるのが確実です。

絵本の絵や文章をそのまま再現しなくても、「丸い食べ物」「混ぜる動き」「料理ごっこ」「分け合う」といった題材から、そのクラス独自の遊びは十分に作れます。作品への敬意を守りながら楽しめる方法を選んでいきたいですね。

よくある質問

『しろくまちゃんのほっとけーき』を保育園や幼稚園で取り入れるときに迷いやすい点をまとめました。ここでも一律の正解ではなく、活動を考えるときの判断材料としてご覧ください。

Q1. 『しろくまちゃんのほっとけーき』は保育で何歳から楽しめますか?

A. こぐま社が示す通常版の年齢目安は0歳から3歳ごろまでです。ただし、保育活動は年齢表示だけで決めるものではありません。乳児なら絵や音を楽しみ、2〜3歳なら見立て遊び、4〜5歳なら製作や役割遊びへ広げるなど、実際の子どもの興味に合わせて考えてください。

Q2. 指導案のねらいをこの記事からそのまま使えますか?

A. この記事は、そのまま転記して使う指導案ではありません。音、形、食、見立て、やり取りなど、ねらいを考えるための視点を紹介しています。実際の子どもの姿と園の方針をもとに、担当する保育者がねらい、環境、援助を検討してください。

Q3. 読み聞かせの導入では何をすればいいですか?

A. 表紙を見せて「何があるかな」と短く声をかけるだけでも十分です。質問を続けるより、子どもが表紙を見る時間を残します。読み終えたあとに混ぜる動きや指差しが見られたら、そこから遊びへつなげてみましょう。

Q4. 食育では実際にホットケーキを作る必要がありますか?

A. 調理は必須ではありません。食材の模型を見る、混ぜるまねをする、食器を並べる、作る人に興味を持つ、片付けるといったことも食に関わる体験になります。安全やアレルギーへの対応が難しい場合は、食べない活動を選びましょう。

Q5. 作品展で絵本の絵やキャラクターを使えますか?

A. 子どもが丸い形や食べ物を手がかりに自由に作った作品と、原作の絵やキャラクターを複製・トレースして使うことは分けて考えます。絵本の絵や文章を利用したい場合は、事前に出版社の利用条件を確認してください。

Q6. パネルシアターやペープサートを作ってもいいですか?

A. こぐま社は、絵本をもとにしたパネルシアター、ペープサート、エプロンシアター、人形劇などの制作について、著作権者の許諾が必要と案内しています。作り始める前に、こぐま社の「著作物の利用について」で現在の申請方法を確認してください。

まとめ|絵本を再現するより、子どもの反応から遊びを育てよう

『しろくまちゃんのほっとけーき』は、音、丸い形、食べ物、混ぜる動き、分ける場面、片付けまで、いろいろな保育の遊びへつなげられる絵本です。

ただし、最初から大きな活動を完成させる必要はありません。読み聞かせの中で見えた子どもの反応から、一つだけ選ぶところから始めてみてください。

  • 保育のねらいは作品名ではなく、実際の子どもの姿から考える
  • 指導案では、子どもの姿・ねらい・環境・援助・振り返りをつなげて考える
  • 導入は表紙や音を楽しみ、活動の説明を急がない
  • 模型や紙だけでも、混ぜる・運ぶ・配る・片付ける遊びを楽しめる
  • 作品展では子どもの自由な作品や言葉を主役にする
  • 食育は調理だけではなく、食に関心を持つさまざまな体験から考える
  • 実際の調理はアレルギー、衛生、やけどなどの安全確認を最優先にする
  • 絵や文章を二次利用するときは出版社の最新条件を確認する

絵本の場面を大人がそっくり再現することより、音、形、食べ物、作る動きなどから、そのクラスならではの遊びが育っていくこと。

そう考えると、「指導案をどうしよう」「何か大きな活動を用意しなければ」と構えすぎなくても大丈夫です。

あなたの目の前の子どもは、どのページで手を伸ばしたでしょうか。どの音でもう一度こちらを見たでしょうか。まずは、その小さな反応から次の遊びを考えてみてくださいね。

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