はじめに:絵本選びで迷ったとき、どこを確認すればいい?
インターネット上には、たくさんの絵本紹介サイトやレビューブログがあります。SNSでも「この絵本がよかった」「うちの子には少し早かった」など、さまざまな感想を目にします。
実際に読んだ人の感想は絵本選びの参考になりますが、対象年齢、出版社の紹介、読書活動に関する制度や調査などを確認したい場合は、公的機関・図書館・出版社などが発信している公式情報もあわせて確認しておくと安心です。
特に0歳から幼児期は、興味を示すものや言葉との関わり方が大きく変化していく時期です。「何歳くらいから楽しめる?」「どんな絵本を探せばいい?」と迷うことも少なくありません。
当ブログ「絵本ライフ」では、運営者自身の体験や感想だけで判断せず、必要に応じて公的機関、図書館、出版社などの公式情報を確認することを大切にしています。
この記事では、絵本選びや絵本について調べるときに役立つ10の公式・専門サイトを紹介します。後半には、ブログなどで絵本を紹介する方のために、出版社が公表している表紙画像・本文画像の利用に関する案内もまとめています。
【公的機関・図書館】絵本や子どもの読書について調べる
まず確認しておきたいのが、公的機関や図書館のWebサイトです。児童書の所蔵情報、子どもの読書活動に関する制度や調査、過去に出版された児童書などを調べるときに役立ちます。
1. 国立国会図書館 国際子ども図書館
施設とサイトの概要
国際子ども図書館は、2000年に国立国会図書館の支部図書館として設立された、わが国初の国立の児童書専門図書館です。
国内で刊行された児童書や教科書に加え、海外の児童書や関連資料も収集しています。2026年に公表された基本計画では、約73万点の蔵書を基盤として各種サービスを提供しているとされています。
東京都台東区上野公園にあるレンガ棟は、1906年に帝国図書館として建てられた建物を保存・改修して利用しており、改修設計には建築家の安藤忠雄氏も参画しています。
こんなときに役立ちます
- 昔の児童書や絵本について調べたい
- 国内外の児童書を検索したい
- 子どもの本の歴史や研究資料を調べたい
- 電子展示会などで児童書について学びたい
公式サイトはこちら:
国立国会図書館 国際子ども図書館
2. 文部科学省「子供の読書活動」関連情報
サイトの概要
文部科学省では、「子どもの読書活動の推進に関する法律」に基づく基本計画をはじめ、子どもの読書活動に関する調査研究や各種事業の情報を公開しています。
国が子どもの読書環境をどのように考えているのか、学校・家庭・地域・図書館などにどのような役割が求められているのかを確認するときに役立ちます。
こんなときに役立ちます
- 子どもの読書活動に関する国の方針を確認したい
- 読書活動に関する調査結果を探したい
- 家庭・学校・図書館に関する読書推進施策を調べたい
公式サイトはこちら:
文部科学省|図書館の振興・子供の読書活動関連情報
3. 大阪府立中央図書館 国際児童文学館
サイトの概要
大阪府立中央図書館の国際児童文学館は、日本や外国の子どもの本、児童文学・児童文化に関する資料などを収集・保存している施設です。
大阪府立中央図書館の2025年要覧では、国際児童文学館の資料は約89万点とされています。絵本や児童文学だけでなく、雑誌、紙芝居など、幅広い資料を所蔵しています。
こんなときに役立ちます
- 昔読んだ児童書の手がかりを探したい
- 古い絵本や児童雑誌について調べたい
- 児童文学に関する資料を検索したい
- 企画展示や講演会などの情報を確認したい
公式サイトはこちら:
大阪府立中央図書館 国際児童文学館
【NPO法人】赤ちゃんと絵本の出会いを考える
4. NPOブックスタート
活動とサイトの概要
ブックスタートは、0歳児健診などの機会に、赤ちゃんと保護者へ絵本をひらく楽しい「体験」と「絵本」をセットで届ける活動です。行政と市民が協働する自治体事業として全国で行われています。
各自治体で実際に渡す絵本や冊数は自治体ごとに決められています。その候補となる「ブックスタート赤ちゃん絵本」は、3年に1度の選考会議で、赤ちゃんと絵本について知識や経験を持つ5名の委員が選考基準に基づいて30タイトルを選んでいます。
こんなときに役立ちます
- 0歳から楽しめる絵本を探したい
- 赤ちゃんへの読み聞かせについて知りたい
- ブックスタートで選ばれている絵本を参考にしたい
- 自治体のブックスタート活動について知りたい
公式サイトはこちら:
NPOブックスタート
【出版社】作品の正確な情報を確認する
出版社の公式サイトは、書名、著者名、対象年齢、サイズ、ページ数、ISBN、発売時期など、その出版社が刊行している本について確認するときの重要な情報源です。
作品紹介や特集、作家へのインタビューなどが掲載されていることもあり、絵本を選ぶときだけでなく、記事を書く際の事実確認にも役立ちます。
5. 福音館書店
出版社の特徴
『ぐりとぐら』『おおきなかぶ』『きんぎょが にげた』など、世代をこえて読み継がれている絵本を数多く出版しています。月刊絵本「こどものとも」「かがくのとも」などでも知られています。
サイト活用のポイント
公式サイトの「本をさがす」では、0歳、1歳、2歳、3歳など、対象年齢から本を絞り込むことができます。作品情報を確認するほか、「何歳くらいから読める本を探したい」というときにも使いやすいサイトです。
公式サイトはこちら:
福音館書店
6. 偕成社
出版社の特徴
『はらぺこあおむし』や「ノンタン」シリーズなど、多くの子どもたちに親しまれている児童書・絵本を刊行している出版社です。
サイト活用のポイント
公式サイトでは、ファーストブック、0歳、1歳、2歳、3歳など、年齢別のおすすめから本を探すことができます。著者名やシリーズからの検索にも対応しているため、関連作品を探すときにも便利です。
また、Webマガジン「Kaisei web」では、本や作家に関する読み物も公開されています。
公式サイトはこちら:
偕成社
7. 童心社
出版社の特徴
松谷みよ子・文、瀬川康男・絵の『いないいないばあ』をはじめ、「14ひきのシリーズ」など、長く読み継がれている絵本を刊行しています。また、絵本だけでなく紙芝居も数多く出版しています。
『いないいないばあ』は、取次会社トーハン発行の「ミリオンぶっく2026」で累計764万部、累計発行部数第1位の絵本として紹介されています。
サイト活用のポイント
赤ちゃん向けの絵本やロングセラー作品を探すときに役立ちます。紙芝居についての情報も豊富なので、家庭だけでなく、保育や読み聞かせに関心がある方にも参考になります。
公式サイトはこちら:
童心社
8. ブロンズ新社
出版社の特徴
かがくいひろしさんの「だるまさん」シリーズや、ヨシタケシンスケさんの作品など、ユーモアや独自の発想を楽しめる絵本を数多く刊行しています。
サイト活用のポイント
新刊・近刊情報のほか、シリーズ別に作品を探すことができます。お気に入りの作家の別作品を探したり、新しい絵本を見つけたりするときに役立ちます。
公式サイトはこちら:
ブロンズ新社
【情報・レビューサイト】試し読みや読者の感想も参考にする
出版社や公的機関の情報に加えて、読者レビューや試し読み、書店員によるおすすめなどを確認すると、実際に読む場面をイメージしやすくなります。
9. 絵本ナビ(EhonNavi)
サイトの概要
絵本や児童書の情報を検索できる参加型の情報サイトです。年齢、ジャンル、テーマ、シリーズなどから作品を探すことができ、読者による感想やレビューも掲載されています。
作品によっては試し読みも利用できます。絵本ナビの有料サービス「絵本ナビプレミアム」では、2026年8月の確認時点で全ページためしよみ対象が2,400冊以上と案内されています。
こんなときに役立ちます
- 年齢やテーマから絵本を探したい
- 購入前に試し読みできる作品を探したい
- 実際に読んだ人の感想を参考にしたい
- 似たテーマの絵本を比較したい
公式サイトはこちら:
絵本ナビ
10. MOE(白泉社)
サイトの概要
『MOE(モエ)』は、「絵本のある暮らし」を提案する月刊誌です。絵本、児童文学、作家、キャラクター、展覧会など、絵本を取り巻く幅広い情報を扱っています。
MOE絵本屋さん大賞
「MOE絵本屋さん大賞」では、全国の絵本屋さんや書店の絵本担当者が、その年にもっともおすすめしたい絵本を選んでいます。
2026年2月号では「第18回MOE絵本屋さん大賞2025」として、2025年の絵本ベスト30が紹介されました。売上だけで決めるランキングではなく、絵本を扱う書店の方々のおすすめを知るための参考になります。
こんなときに役立ちます
- 最近出版された注目の絵本を知りたい
- 書店員がおすすめする絵本を探したい
- 絵本作家のインタビューを読みたい
- 絵本の展覧会や関連情報を知りたい
公式サイトはこちら:
月刊MOE(白泉社)
【ブログ運営者向け】絵本の表紙・画像を利用するときの出版社公式情報
ここからは、絵本を選ぶための情報ではなく、ブログ、ホームページ、SNSなどで絵本を紹介する方に向けた参考情報です。
絵本の表紙や本文画像の利用条件は、出版社によって異なります。自分で購入した本を自分で撮影した場合でも、表紙に使用されているイラスト、写真、デザインなどの著作権がなくなるわけではありません。
また、「表紙画像を利用できる」と案内されている場合でも、加工の可否、出典表記、掲載媒体、営利・非営利などについて条件が定められていることがあります。
そのため、出版社ごとの公式案内を確認し、明記されていない利用方法については「許可されている」と自己判断しないことが大切です。
注意:出版社が「個人への利用許諾を行っていない」と案内している場合、それだけで「あらゆる利用が禁止されている」という意味にはなりません。一方で、「個人ブログなら自由に掲載してよい」という意味でもありません。著作権法で認められる利用範囲と各社の公式案内を確認して判断してください。
出版社別|表紙・本文画像に関する公式案内の目安
以下は、2026年8月11日時点で各出版社の公式サイトを確認して整理したものです。利用条件は変更される可能性があるため、実際に掲載する際は必ず最新の公式ページも確認してください。
| 出版社 | 表紙画像 | 本文・イラスト | 公式案内の主な内容 |
|---|---|---|---|
| こぐま社 | 個人のSNS等では条件付きで事前連絡不要 | 別途確認 | 本の紹介を目的として表紙画像のみを掲載し、タイトル、著者名、出版社名などの出典を明記する場合は、個人がSNSなどで紹介する際に事前連絡不要と案内されています。個人ブログ、収益サイト、背景削除・差し替えなどについては明確な記載がないため、必要に応じて確認します。 |
| 偕成社 | ブログ・ホームページ等で条件付き掲載可 | 表紙以外は個別確認 | 表紙画像を掲載する場合は、書名、著者名、画家名、翻訳者名、出版社名を明記します。偕成社公式サイトの表紙画像も利用できます。Webページの場合は、掲載後にURLを知らせるよう案内されています。イラストを一部分だけ切り取って使用することは原則断るとしています。 |
| 岩崎書店 | 紹介の範囲内なら個人ブログでも表紙のみ掲載可 | 引用に当たる場合を除き許諾が必要 | 個人やボランティア団体のサイト・ブログでも、紹介の範囲内であれば表紙画像のみ掲載可能と案内されています。絵本や読み物のイラストを一部だけ使用することは基本的に断っており、本文画は引用に当たる場合を除き著作権者の許諾が必要です。 |
| ポプラ社 | 個人・ボランティアのサイトやブログは基本的に不可 | イラスト・カットは基本的に不可 | ブックリスト、冊子、広報誌、ホームページなど一定の用途では、無加工の表紙と書誌情報を示すことで利用できる場合があります。一方、「個人やボランティア団体のサイトやブログ」への表紙画像掲載については、基本的に断っていると明記されています。 |
| 金の星社 | 対象作品は条件付きで基本的に許諾不要 | 個別確認・申請 | 無料配布のブックリスト、広報誌、学校だより、会報、ホームページ、SNS、動画共有サービス等で本を紹介する場合、対象作品については、書誌情報の明記と「表紙画像を加工せず、一部も切り抜かない」ことを条件に基本的に許諾不要としています。作品によって申請が必要なため、公式サイトのISBN検索で確認します。 |
| 福音館書店 | 条件付きで利用可 | 個別確認 | おすすめ作品として紹介文と表紙を掲載する場合、原則として加工しない表紙画像を使用し、書名、著者名、出版社名などを明記する条件が案内されています。作品や利用方法によって許諾申請が必要になる場合があるため、公式ページで確認します。 |
| ブロンズ新社 | 条件付きで利用可 | 表紙以外は個別確認 | おすすめ作品として表紙を紹介する場合、加工しない表紙画像を使用し、書名、著者名、出版社名などを明記する案内があります。公式サイトの表紙写真データを利用できる旨も案内されています。 |
| KADOKAWA | 個人への書影利用許諾は行っていない | 個人への利用許諾は行っていない | 公式FAQでは、個人のお客様への書籍・雑誌の表紙(書影)、カバー、パッケージ画像などの許諾は行っていないと案内されています。これは「すべての利用が禁止」という意味ではなく、著作権法上認められる範囲を個別に判断する必要があります。 |
| 講談社 | 個人への書影利用許諾は行っていない | 個別判断 | 個人のお客様への書影・キャラクターの使用許諾は行っておらず、SNSやブログでの使用についての問い合わせにも回答していないと案内されています。著作権を侵害しない形で利用するよう求めています。 |
| 小学館 | 個人への書影利用許諾は行っていない | 原則として許諾が必要 | 学校・図書館等の公共施設が本の紹介目的で表紙を掲載する場合は、無加工・書誌情報明記などの条件を守れば許諾不要とされています。一方、個人のお客様への書影およびキャラクターの使用許諾は行っていないと案内されています。 |
| チャイルド本社 | 図書館等のブックリストは条件付きで許諾不要 | 引用を除き許諾が必要 | 図書館内のお知らせやブックリストなどで本を紹介する場合は、表紙のみであれば作品名、著者名、出版社名を明記することで無許諾利用できるとしています。個人ブログについては同じ条件が適用されるとは明記されていないため、必要に応じて確認します。 |
※「個人ブログ」「SNS」「ホームページ」「学校・図書館」「メディア」などを出版社が別々に扱っている場合があります。そのため、上の表だけで利用可否を決めず、実際の用途に合った公式案内をご確認ください。
※AdSenseやアフィリエイトを掲載するサイトについて、出版社の公式案内で明確に区分されていない場合があります。その場合は、必要に応じて出版社へ確認してください。
絵本ライフでの画像掲載方針
出版社ごとに条件が異なるため、「絵本ライフ」では出版社の公式案内を確認したうえで、さらに次の方針を基本とします。これは出版社から一律に許可されたルールではなく、当サイト独自の安全寄りの運用方針です。
- 本そのものは原則として加工しない
- 表紙のイラスト、文字、色、縦横比を変更しない
- 表紙の一部だけを切り取ったり、キャラクターだけを取り出したりしない
- 表紙の上に文字、吹き出し、図形などを重ねない
- トリミングするときは、原則として本そのものを切らず、本の外側にある背景や余白を調整する
- 本文の絵や文章が読める状態の写真は原則として掲載しない
- 本文ページを利用する必要がある場合は、出版社・著作権者の案内や引用の要件を確認する
- 表紙を掲載するときは、書名、著者名、出版社名など必要な出典情報を明記する
- 自分で購入し、自分で撮影した本であっても、表紙に使用されている著作物の利用条件を確認する
- 出版社が「加工不可」としている場合は、表紙のトリミングや加工を行わない
- Canvaなどで本全体を切り抜いて背景を削除・差し替える場合も、出版社が明確に認めていないときは「出版社から許可された加工」とは判断しない
- アイキャッチに文字を入れる場合は、本の表紙ではなく、本の外側にある余白部分へ配置する
- 出版社ごとの利用条件と、確認した日付を記録しておく
出版社の公式確認ページ
表紙や本文画像を使用するときは、以下の各出版社の公式ページから最新情報をご確認ください。
- こぐま社|著作物の利用について
- 偕成社|著作物の利用について
- 岩崎書店|著作物の利用について
- ポプラ社|著作物の利用について
- 金の星社|著作物の利用について
- 福音館書店|著作物の利用について
- ブロンズ新社|著作権・二次利用について
- KADOKAWA|書籍・雑誌の表紙・カバー等を利用したい
- 講談社|著作権に関連するFAQ・お問い合わせ先
- 小学館|著作権・画像等使用
- チャイルド本社|著作権について
出版社公式情報の最終確認日:2026年8月11日
※本ページは、各機関・出版社が公式サイトで公開している情報をもとに、絵本選びや情報確認に役立つよう整理した参考資料です。著作権に関する法律相談や、個別の利用が適法であることを保証するものではありません。実際に画像等を利用する場合は、各出版社・著作権者の最新の案内をご確認ください。
まとめ:目的に合わせて公式情報を使い分けよう
絵本について調べるときは、一つのサイトだけですべてを判断するのではなく、知りたい内容に合わせて情報源を使い分けることが大切です。
- 児童書の所蔵や歴史を調べるなら、国際子ども図書館や国際児童文学館
- 子どもの読書に関する国の方針や調査なら、文部科学省
- 赤ちゃんと絵本の関わり方なら、NPOブックスタート
- 書名・著者・対象年齢など作品の基本情報なら、各出版社の公式サイト
- 試し読みや読者の感想なら、絵本ナビ
- 書店員が注目する新しい絵本なら、MOE絵本屋さん大賞
- ブログで表紙や画像を掲載するときは、各出版社の著作物利用に関する公式案内
口コミやレビューには、実際に読んだからこそ分かる良さがあります。一方、対象年齢や書誌情報、著作物の利用条件などは、公式情報で確認することが大切です。
「絵本ライフ」でも、実際に絵本を手に取って分かったことを大切にしながら、確認できる事実については公的機関・図書館・出版社などの公式情報を確認し、できるだけ分かりやすくお伝えしていきます。
絵本選びや絵本について調べたいときに、このページを参考資料として活用していただければ幸いです。
