こんにちは。絵本のサイト「絵本ライフ」運営者の「絵本ライフ編集長」です。
子どもと一緒に絵本を読んでいると、ふと自分でも物語を描いてみたいなと思う瞬間がありますよね。でも、いざ描き始めようとすると、ページ数や構成をどうすればいいのか、材料は何を揃えたらいいのか迷ってしまうことも多いかもしれません。そんなときに欠かせないのが、本番の前に作る試作品であるダミー本です。コピー用紙などを使った簡単な綴じ方で形にしてみることで、頭の中のアイデアがぐっとリアルになりますよ。
この記事では、初心者の方でも迷わずに進められる絵本のダミー本の作り方について、台割の書き方から手作りで形にするまでの流れをわかりやすくお伝えします。これを読めば、あなたの物語が一冊の本として形作られるワクワク感をきっと味わえるはずです。
- 絵本の土台となる台割の設計とページ構成のルール
- ページをめくる楽しさを生み出す演出と物理的な注意点
- アナログとデジタルの手法を使い分けた効率的な制作手順
- 出版社への持ち込みを見据えたクオリティアップの秘訣
絵本のダミー本の作り方の基礎知識
絵本作りを始める際、いきなり画用紙に絵を描き始めるのは少し待ってください。まずは、物語の全体像を把握するための基礎知識を身につけましょう。
台割設計で決まる絵本の構成とページ数の目安
絵本作りにおいて最も大切な「設計図」が台割(だいわり)です。これは、どのページにどんな絵と文章を配置するかを決める一覧表のことですね。台割をしっかり作ることで、物語の矛盾を防ぎ、全体のリズムを整えることができます。商業出版される絵本の多くは、印刷の仕組み上、8の倍数のページ数で構成されるのが一般的ですよ。
台割を作るメリット
- ストーリーの起承転結を客観的にチェックできる
- 絵と文章のバランスが一目でわかる
- 必要な原画の枚数が確定し、作業の迷いがなくなる
16ページから32ページまでの標準的な構成モデル
絵本のボリュームは、対象とするお子さんの年齢やストーリーの長さによって変わります。私たちが普段手に取る絵本の多くは、以下のいずれかの構成になっていることが多いかなと思います。自分の物語にぴったりの枚数を選んでみてくださいね。
| 総ページ数 | 構成の内訳 | 特徴とおすすめの用途 |
|---|---|---|
| 16ページ | 扉(1p) + 7見開き + 奥付(1p) | 赤ちゃん向けの短いお話や、シンプルなアイデア勝負の作品に。 |
| 24ページ | 扉(1p) + 11見開き + 奥付(1p) | 少しストーリー性が出てくる3〜4歳向けの絵本に多い構成です。 |
| 32ページ | 扉(1p) + 15見開き + 奥付(1p) | 最も標準的な形式。起承転結を丁寧に描きたい場合に適しています。 |
読者の心を掴むページめくりのリズムと演出のコツ
絵本は、静止画の集まりではなく、「ページをめくる」という動きを伴う芸術です。次のページに何があるんだろう?というワクワク感をデザインすることが大切ですね。例えば、右側のページの一番下に「すると……」という言葉を置いて、続きを気にさせるといった工夫も、ダミー本を作ってみることで初めてその効果を確認できるんです。

のどや見返しを意識した製本トラブルを防ぐ設計
手作りの段階で忘れがちなのが「のど」の問題です。本を綴じている中央部分のことを「のど」と呼びますが、ここに大事なキャラクターの顔や、重要な文字を配置してしまうと、製本したときに見えなくなってしまうことがあるんです。ダミー本を実際に作って半分に折ってみることで、こうした物理的なミスを未然に防ぐことができますよ。
タイトル扉と奥付を含めた全体レイアウトの考え方
本編の絵だけでなく、物語の世界への入り口となる「扉」や、最後に情報をまとめる「奥付」も大切です。特に扉は、読者が最初に目にする大切なページ。これからどんなお話が始まるのか、期待を高めるようなデザインを考えてみましょう。奥付には、著者名であるあなたの姓名(フルネーム)を記載する場所も確保しておきましょうね。
プロ品質に近づく絵本のダミー本の作り方
基礎がわかったら、いよいよ実際に手を動かして形にしていきましょう。アナログの良さとデジタルの便利さを上手く使い分けるのがコツです。
1枚の紙で手軽に試せる8ページ折り本の制作手順
「まだ物語が固まっていないけれど、とりあえず形にしてみたい」という方におすすめなのが、A4やA3のコピー用紙1枚で作る8ページダミーです。糊もハサミも最低限で済むので、パパママが子どもと一緒に遊ぶ感覚で作るのにもぴったりですよ。

簡単な8ページ折り本の作り方
- 紙を横長に置き、半分、さらに半分と4つ折りにする
- 一度広げて、断面が「M字」になるように折り直す
- 真ん中の折り目の部分にだけハサミで切り込みを入れる
- 切り込みを開くように畳むと、小さな冊子の完成!
アナログ制作で重視したい紙の質感と身体的な感覚
プロの作家さんであるなかやみわさんの制作事例などを見ても、アナログでのダミー本作りは非常に重視されています。実際に紙をめくったときの手触りや、重み、めくるスピード感は、やはり実物を作ってみるのが一番。鉛筆やクレヨンでガシガシ描くことで、デジタルでは出せない温かみや勢いが生まれることもありますね。
デジタルツールの活用による修正と入稿の効率化
最近はタブレットを使って描く方も増えています。デジタルの最大のメリットは、修正が何度でも簡単にできること。レイヤー機能を活用すれば、キャラクターの配置を少しだけずらしたり、背景の色を変えたりするのも一瞬です。また、印刷所へデータとして送る際にも、解像度やカラーモードを適切に設定しておけばスムーズに入稿できますよ。

下書きから本画へ移行する際のライトテーブル活用法
ダミー本で構図が決まったら、いよいよ清書(本画)です。このとき、ダミー本の下書きをライトテーブル(透写台)で透かして本番の紙に写すと、ラフの勢いを活かしたまま綺麗な線が引けます。せっかくダミーで上手くいった構図を、本番で崩さないための大切なテクニックですね。

出版社への持ち込みで評価されるダミー本の完成度
もしあなたが将来的に絵本作家デビューを目指しているなら、ダミー本の重要性はさらに増します。編集者さんは、完成された美しい原画はもちろんですが、それ以上に「本としての構成力」をダミー本でチェックしています。ストーリーが破綻していないか、ページをめくる楽しさがあるか。あなたの姓名(フルネーム)が記された、渾身のダミー本を準備して挑みましょう。

こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
絵本を出版社へ持ち込みたい!デビューへの手順と成功のコツを解説

まとめ:絵本のダミー本の作り方ガイド!
ここまで絵本のダミー本の作り方についてお伝えしてきましたが、いかがでしたか?ダミー本を作ることは、単なる下書きではなく、読者の体験をデザインする素晴らしい作業です。コピー用紙1枚からでも始められるので、まずは気軽に形にしてみてくださいね。
制作に関するアドバイス
印刷や製本のルールは出版社やコンクールによって異なる場合があります。また、ISBNコードの取得など出版に関する正確な情報は、各公式サイトを確認したり専門家に相談したりすることをおすすめします。数値やページ構成はあくまで一般的な目安として参考にしてくださいね。
あなたが心を込めて作った一冊のダミー本が、いつか誰かの宝物になることを願っています。まずは目の前の紙を折るところから、一歩踏み出してみましょう!
絵本のダミー本作りでよくある質問(Q&A)
