こんにちは。絵本のサイト絵本ライフ、運営者の「絵本ライフ編集長」です。
園の発表会や劇あそびの題材として、長年愛され続けている『ぐりとぐら』ですが、いざ「今年の演目はこれにしよう!」と決めて準備を始めようとすると、多くの先生方が思わぬ壁にぶつかります。それは、ぐりとぐらに関するオペレッタCDや公式の音源が、驚くほど見つからない、または手に入りにくいという問題です。
実際にWEB検索で「ぐりとぐら オペレッタ cd」と入力していろいろと調べてみても、決定的なアルバムが見つからず、楽譜や衣装の準備に頭を悩ませている保育士さんや先生も本当に多いのではないでしょうか。私自身も、過去に同じような経験をし、「なんでこんなに有名な絵本なのに、すぐ使えるCDがないの!?」と焦った記憶があります。
しかし、この物語を劇にするためには、既存の曲をうまく組み合わせたり、ピアノ伴奏を活用したりといった工夫を凝らすことで、逆にオリジナリティあふれる素晴らしい舞台を作ることができるんです。この記事では、私が徹底的にリサーチした情報をもとに、CDが入手困難な状況でも子どもたちが輝く舞台を作り上げるための具体的なアイデアや、年少さんから楽しめる演出のヒントを、これでもかというほど詳しくまとめてお伝えします。
- 『ぐりとぐら』のオペレッタCDが入手困難な理由と、現場で使える具体的な代替案
- 入手可能なピアノ楽譜『せんせいピアノひいて』などを活用した、子どもが動きやすい伴奏のポイント
- ストッキングや安全ピンを使った、針と糸をほとんど使わない低コストで安全な耳と帽子の作り方
- 風船張り子の巨大卵や段ボール車など、観客をアッと驚かせる大道具制作の具体的なテクニック

ぐりとぐらのオペレッタCDと音源の事情
まずは一番の悩みどころである「音源」について、現状を整理しておきましょう。私もいろいろと探してみたのですが、実は『ぐりとぐら』単体の公式オペレッタCDというのは、現在流通が非常に少なかったり、すでに絶版になっていたりと、新品での入手がなかなか難しいのが現状なんですね。他の定番絵本なら劇遊びセットのようなCDがあることも多いのですが、この作品に関しては少し事情が異なるようです。

ですが、諦める必要はありません。ここでは、そんな「CDがない」という状況を逆手に取って、より温かみのある音楽を用意するための、現実的なアプローチをいくつか紹介していきます。
ピアノ楽譜で代用する方法

CDが見つからない場合、最も確実で、かつ教育的にも価値が高い解決策は、やはりピアノによる生演奏です。CDの音源だと、子どもの動きが遅れたときに曲だけ先に進んでしまうことがありますが、生演奏なら子どもの様子に合わせてテンポを揺らすことができます。
保育の現場で定番の楽譜集を調べてみたところ、実はとても頼りになる一冊があることがわかりました。それは、松沢書店から出ている『せんせいピアノひいて (4)』という楽譜集です。この中に、作詞:中川李枝子さん、作曲:小林喜久子さんによる、あの有名な「ぐりとぐらのうた」が収録されています。
これさえあれば、絵本に出てくる「ぼくらの なまえは ぐりと ぐら」というお馴染みのフレーズを、子どもたちの元気な歌声に合わせて伴奏することができます。左手で「ドン、チャン、ドン、チャン」としっかりリズムを刻んであげると、子どもたちも足並みを揃えて歩きやすくなりますよ。特に、子どもたちが元気に入場するシーンでは、スタッカート気味に弾んで弾くと、楽しげな雰囲気が一気に高まります。
ここがポイント
ドレミ楽譜出版社からも関連楽譜が出ていることがあるので、楽器店で「ぐりとぐら関連の曲が載っている楽譜はありますか?」と聞いてみるのも手です。「CDがないなら弾けばいい!」と割り切ることで、子どもたちの呼吸に合わせた、ライブ感のある演出が可能になるという大きなメリットが生まれます。
劇あそびに合う曲の選び方

「ピアノはちょっと苦手で…」という場合や、BGMとしてオーケストラのような厚みのある音が欲しい場合は、既存の幼児向け音楽劇CDから、雰囲気が似ている曲をピックアップして構成する方法(パスティーシュ)がおすすめです。
特に、日本の幼児舞踊の第一人者である城野賢一先生の作品集(音楽劇シリーズ)は、保育現場の「聖典」とも呼べる存在で、クオリティが非常に高いです。特定の『ぐりとぐら』というタイトルでなくても、「森の探検」「お料理」「動物たちの集まり」といったテーマの曲は数多く存在します。
例えば、市原栄光堂のような専門店や、一般的なCDショップの「学芸会・発表会コーナー」で、以下のキーワードを意識して曲を探してみてください。
- 明るいマーチ(行進曲):二人がカゴを持って森へ出かけるシーンにぴったり。BPM(テンポ)は110〜120くらいが歩きやすいです。
- お料理の歌:カステラを作るシーンで使います。3拍子のワルツよりも、4拍子で「タン、タン、タン、タン」とリズミカルにかき混ぜる動作ができる曲がおすすめです。
- 静かなワルツやゆったりした曲:カステラが焼けて、いい匂いが森中に漂ってくるシーンや、みんなで分け合って食べるシーンに。フルートや鉄琴の音が入っていると幻想的です。
ナレーションと効果音の工夫

劇全体を音楽だけで構成しようとすると、曲の継ぎ目やタイミング合わせが大変ですが、先生によるナレーションを軸に進めると、ぐっとハードルが下がります。
特に年少さんのクラスなどでは、長いセリフを覚えるのが負担になる子もいます。そこで、先生が「ぐりとぐらは、森の奥へと進んでいきました。すると…?」と物語を読み聞かせるように進行し、子どもたちはその言葉に反応して動くというスタイルにすると、子どもたちも安心して演技ができます。何より、ハプニングがあった時に先生が言葉でフォローできるのが強みです。
もし、劇のベースとなる物語の全文や流れを改めて確認しておきたい場合は、ぐりとぐらの本文やあらすじを解説したこちらの記事も参考にしながら、ナレーションの構成を練ってみてください。
また、音楽だけでなく「効果音」を効果的に使うことで、臨場感が一気に増します。楽器を使って生音で表現するのも素敵です。
| シーン | 音のアイデア | 演出効果 |
|---|---|---|
| 巨大な卵を割る | シンバルや大太鼓の一撃 | 「パカーン!」というインパクトで、観客の視線を一点に集中させます。 |
| カステラが焼ける | ピアノのグリッサンドやウィンドチャイム | キラキラした音で、ふわーっといい匂いが広がる魔法のような空気感を表現できます。 |
| 森の動物登場 | 足音や鳴き声のSE(またはタンバリン) | 「誰が来たのかな?」というワクワク感を演出します。動物ごとに楽器を変えても面白いですね。 |
3歳児も楽しめるダンス

3歳児クラス(年少さん)で取り組むなら、ストーリー重視の複雑な劇よりも、「歌とダンス」を中心にした構成がおすすめです。「ぐりとぐらのうた」は基本的に2拍子のリズムなので、シンプルに「歩く」「スキップする」という動作がとてもよく合います。
難しい振り付けは必要ありません。「手をつないでリズムに合わせて歩く」だけでも、子どもたちが一生懸命やれば立派な表現になります。そこに少しだけ、「ごっこ遊び」の要素を足してあげましょう。
例えば、カステラを作るシーンでは、体全体を使って両手で大きな円を描くように「まぜて、まぜて」という動作を入れたり、出来上がったカステラを両手で持って「あむあむ」と食べる真似をしたり。日常の遊びの延長線上にある動きを取り入れることで、子どもたちは緊張せずに、いつもの笑顔で楽しめるはずです。
YouTube動画で動きを研究
百聞は一見に如かずということで、YouTubeなどの動画サイトを活用して、他の園がどのような演出をしているかリサーチするのも非常に有効です。「ぐりとぐら 劇」「オペレッタ 発表会」などで検索すると、先輩たちの工夫がたくさん見つかります。
動画を見る時は、単に「かわいいな」と見るだけでなく、「立ち位置(フォーメーション)はどうなっているか」「大道具はどのタイミングで出し入れしているか」「先生はどこに立って合図を出しているか」といった、演出の裏側を意識してチェックすると、自分のクラスでの実践イメージが湧きやすくなります。
著作権に関する注意
YouTubeにアップされている動画は参考にするのに便利ですが、その音源をそのままダウンロードして使うのは著作権法違反になるリスクがあります。また、ご自身の園での発表会の様子をYouTubeなどのインターネット上にアップロードすることも、使用楽曲や絵本の著作権(公衆送信権)に関わります。文化庁のガイドライン等を確認し、あくまで「園内での教育活動」として楽しむ範囲に留めましょう。
(出典:文化庁『学校教育と著作権』)
ぐりとぐらオペレッタCDがない時の演出
音源の次は、舞台を彩る「視覚的な演出」についてです。あの青と赤のつなぎの衣装や、インパクト抜群の巨大な卵をどうやって作るか。ここでは、忙しい先生や保護者の方でも実践できる、手作りアイデアを詳しく紹介します。
簡単な衣装と帽子の作り方
ぐりとぐらといえば、何と言ってもあの「帽子」と「大きな丸い耳」が特徴的ですよね。でも、布を縫い合わせて立体的な耳を作るのは意外と技術がいりますし、重さで垂れ下がってしまうことも。そこで私がおすすめしたいのが、ストッキングと安全ピンを使った裏技です。

ストッキング技法の手順
- まず、伝線などで不要になった、**洗濯済みの**ストッキング(ベージュや茶色)を用意し、足の部分を輪切りにして、ヘアゴムのようなリングを作ります。
- フェルトでネズミの耳の形を2枚切り出し、貼り合わせて耳パーツを作ります。
- 耳パーツの下部にストッキングのリングを通し、帽子のつばの裏側から安全ピンで留めます。
この方法のすごいところは、針と糸をほとんど使わないことです。また、ストッキングの伸縮性がクッション(バネ)の役割を果たすので、耳がくたっと倒れにくく、かつ子どもの激しい動きに合わせて程よく「プルン」と揺れるんです。安全ピンは帽子の内側に隠れるので、見た目もきれいですし、万が一外れても直接肌に触れにくい構造にできます。
また、帽子だけでなく衣装全体のコーディネートに悩んでいる方も多いと思います。ぐりとぐらの帽子の詳細な作り方や型紙のアイデアについては、こちらの記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

エプロンで早着替え!
全身タイツやツナギを用意するのはコストも手間もかかります。おすすめは、白い長袖Tシャツとタイツをベース(下地)にして、その上から「青いエプロン」や「赤いエプロン」をつける方法です。これなら着替えも一瞬で終わりますし、トイレが心配な年少さんクラスでも、エプロンを外すだけですぐに対応できるので安心です。
脚本と台本の構成ポイント

物語の流れ(プロット)は基本的に絵本通りで問題ありませんが、クラスの人数に合わせて役割分担を考える必要があります。30人クラスであれば、ぐりとぐらを2人きりにせず、「青チーム(グリ軍団)」と「赤チーム(グラ軍団)」に分けるのが一般的です。
脚本構成のヒントとしては、以下のような流れにすると、教育的な「協同性」も表現しやすくなります。
- 導入:全員でカゴを持って行進しながら入場。「ぼくらのなまえはぐりとぐら」を元気に歌う。
- 展開(発見と課題):森の奥で巨大な卵を発見。「うわー、大きい!」「でも、大きすぎて運べないよ、どうしよう?」と子どもたち同士で顔を見合わせて相談する演技を入れる。
- 転換(調理):「そうだ、ここでお料理しよう!」と解決策を見つけ、フライパンを持ってくる。「カステラを作ろう!」と歌いながら、リズミカルな調理ダンス。
- クライマックス(共食):いい匂いにつられて、森の動物役の子たち(他のグループ)が集まってくる。「どうぞ」「ありがとう」とカステラを分け合うシーンは、この劇一番の見せ場であり、優しさの表現です。
- 結末(創造):残った卵の殻で車を作る。全員で列になって車に乗るふりをして退場。
ちなみに、グリとグラの性別や性格の違いを知っておくと、子どもたちへの演技指導や配役決めの際に「どっちがグリでどっちがグラかな?」と話し合うヒントになるかもしれません。
巨大な卵とカステラの製作
舞台上でひときわ目を引く「巨大な卵」。園児の背丈ほどある大きな卵を作るなら、「風船張り子」という技法がベストです。ちょっと時間はかかりますが、驚くほど軽くて丈夫なものが作れます。

風船張り子の作り方
- ビーチボールや、大きな気象観測用バルーンなどをパンパンに膨らませます。
- 水で溶いた木工用ボンドに新聞紙を浸し、風船の表面に隙間なく貼り付けていきます。これを3〜4層繰り返します。
- 最後の仕上げに、白い半紙やコピー用紙を貼ると、塗装の発色が良くなります。
- 数日間しっかりと乾燥させ、カチカチに固まったら、中の風船の空気を抜いて取り出します。
- 最後に白のペンキやアクリル絵の具で塗装して完成です。
劇中で「卵を割る」シーンがあるなら、最初からカッターでギザギザにカットして半分に分けておきましょう。

切り口の内側に強力磁石やマジックテープをつけておくと、舞台上で「せーの、パカッ!」ときれいに割るアクションができます。中から黄色い布(黄身)をふわっと取り出す演出を入れると、会場から「おぉ〜」と歓声が上がること間違いなしです!
段ボールで作る車のアイデア

物語のラスト、卵の殻を利用して作った車で帰宅するシーンも重要です。実際に子どもが乗って動く車を作るのは難しそうに見えますが、段ボールを使った「フリントストーン方式」なら簡単かつ安全です。
作り方は、大きめの段ボール箱(縦60cm×横30cm×高さ40cmくらいが目安)を用意し、底と蓋をくり抜いて筒状にします。側面にタイヤの絵やパーツを貼り付け、ガムテープや布ベルトで「肩紐(サスペンダー)」をつけて、子どもがランドセルのように肩から吊るせるようにします。
これなら、子どもは自分の足で歩きながら、まるで車に乗っているように見せることができます。ハンドルは紙皿の真ん中をくり抜いて作ればOK。両手がハンドルを持てるので、転倒のリスクも減らせますし、何より「ブーブー!」と言いながら運転する子どもたちの姿は最高にかわいいですよ。
ぐりとぐらオペレッタCD情報のまとめ

いかがでしたでしょうか。今回は「ぐりとぐら オペレッタ cd」という検索から始まった切実な悩みに対して、CDがない場合の具体的な解決策や、身近な材料での手作り演出アイデアをまとめてみました。
公式のCDが手に入らなくても、『せんせいピアノひいて』などの楽譜を活用して生演奏したり、ストッキングや段ボールといった身近な素材を工夫して衣装や大道具を作ったりすることで、世界に一つだけの素敵な『ぐりとぐら』の舞台を作ることができます。
「ないもの」を探す時間はもったいないです。「あるもの」を使ってどう表現するかを考え、工夫するプロセスこそが、保育者にとっても子どもたちにとっても、創造性を育む最高の「劇あそび」の時間になるはずです。ぜひ、この記事を参考に、楽しみながら準備を進めてみてくださいね!
記事内容から想定されるQ&A
Q1 質問者:お困りの保育士さん 『ぐりとぐら』の劇をしたいのですが、公式CDが見つかりません。どうすればいいですか?
回答者:絵本ライフ編集長 公式CDは入手困難なため、ピアノでの生演奏や、雰囲気が似た既存の曲(マーチやお料理の歌など)を組み合わせて代用するのがおすすめです。
Q2 質問者:ピアノ担当の先生さん 「ぐりとぐらのうた」の楽譜は、どの本に載っていますか?
回答者:絵本ライフ編集長 松沢書店の『せんせいピアノひいて (4)』に収録されています。また、ドレミ楽譜出版社の関連楽譜も楽器店で探してみてください。
Q3 質問者:ピアノが苦手な先生さん ピアノが苦手です。他の音源で代用するなら何がいいですか?
回答者:絵本ライフ編集長 城野賢一先生の音楽劇シリーズなどから、「森の探検」や「お料理」のイメージに合う曲(行進曲やワルツなど)を選んで構成すると良いでしょう。
Q4 質問者:年少クラス担任さん 3歳児クラスでも上演できますか?セリフが覚えられるか心配です。
回答者:絵本ライフ編集長 大丈夫です。進行は先生のナレーションに任せ、子どもたちは歌や「歩く・まぜる・食べる」といったリズム遊び中心の構成にすると無理なく楽しめます。
Q5 質問者:衣装担当のママさん ネズミの耳を帽子に付ける際、針を使わない簡単な方法はありますか?
回答者:絵本ライフ編集長 洗濯済みのストッキングを輪切りにし、安全ピンで帽子の内側から留める方法なら、針いらずで耳が程よく揺れて可愛いですよ。
Q6 質問者:衣装係さん 青と赤のつなぎの衣装を用意するのが予算的に大変です。
回答者:絵本ライフ編集長 白Tシャツとタイツの上から、青と赤のエプロンを着けるだけで十分雰囲気が出ます。着替えも簡単で、トイレの際も安心です。
Q7 質問者:大道具係さん 子供の背丈ほどある巨大な卵は、どうやって作ればいいですか?
回答者:絵本ライフ編集長 大きな風船やビーチボールに、水溶きボンドで新聞紙を重ね貼りする「風船張り子」という技法なら、軽くて丈夫な卵が作れます。
Q8 質問者:演出担当さん 卵を割るシーンを盛り上げる演出はありますか?
回答者:絵本ライフ編集長 作った卵をあらかじめ半分に切り、磁石などで留めておくと、舞台上で「パカッ」と割れます。中に黄色い布を入れておくと黄身に見えて効果的です。
Q9 質問者:工作担当さん 最後に乗って帰る卵の殻の車は、どうやって作りますか?
回答者:絵本ライフ編集長 段ボールの底を抜いて肩紐をつけ、子どもが自分で歩く「フリントストーン方式」なら、転倒のリスクも少なく、かわいく表現できます。
Q10 質問者:動画担当さん Yこの記事をXで紹介します。
紹介文を考えてください。130文字以下で#も何個かつけてください。ouTubeで見つけた動画の音源を、発表会で使ってもいいですか?
回答者:絵本ライフ編集長 著作権違反になる可能性が高いため、音源のダウンロード利用はNGです。動画はあくまで演出や動きの参考にするだけに留めてください。
