こんにちは。絵本のサイト絵本ライフ、運営者の「絵本ライフ編集長」です。
お子さんのハーフバースデーやハロウィン、保育園のイベントなどで、「はらぺこあおむしの仮装を手作りしてみたい!」と考えたことはありませんか?鮮やかな緑色のボディに、真っ赤な顔。あの愛らしい姿を我が子が着ているところを想像するだけでワクワクしますよね。

ハーフバースデーとは、生後6ケ月を迎えたあかちゃんをお祝いするいべんとでう。
でも、いざ作ろうと検索してみると、「型紙が必要?」「ミシンがないと無理?」「材料費が高そう」といった不安がよぎることも。「不器用な私でも作れるのかな……」と足踏みしてしまう方も多いはずです。
安心してください。実は、100均のフェルトや身近な道具を使うだけで、驚くほどクオリティの高いあおむし衣装は作れるんです。今回は、針と糸を使わない超簡単な方法から、生地の質感にこだわった本格的な裁縫テクニックまで、レベルに合わせて選べる作り方を徹底解説します。



100均フェルトとは、ダイソー・セリア・キャンドゥなどの100円ショップで手に入る、安価で手軽なシート状の布(不織布)のことで、手芸・工作の定番商品です。
- 100均フェルトを組み合わせて安く材料を揃える裏技
- 型紙なしでOK!手持ちの服から作る直断ちロンパース
- 裁縫が苦手なママ必見!ボンドで貼るだけの簡単リメイク
- 原作の筆致を再現する「にじいろ工房」流の本格着色術
はらぺこあおむしの仮装を手作りする簡単アイデア
「手作り衣装」と聞くと、なんだかとても難しそうなイメージがありますよね。でも、完璧を目指さなくても大丈夫。ここでは、身近な100均の材料や、ちょっとしたアイデアで、誰でも簡単にはらぺこあおむしに変身できるテクニックをご紹介します。
100均フェルトで安く材料を揃えるコツ
衣装作りで一番気になるのが材料費ですが、ここを賢く節約するには100均のフェルトが最強の味方です。最近のダイソーやセリアなどの大型店に行くと、手芸店顔負けのカラーバリエーションが揃っていて驚かされます。
はらぺこあおむしの体をよく観察してみてください。単一の「緑色」ではなく、深い青緑や鮮やかな黄緑、抹茶色などが複雑に重なり合っていますよね。ですので、フェルトを買うときは1色だけを大量に買うのではなく、「深緑」「ライトグリーン」「黄緑」「モスグリーン」など、緑系のバリエーションを3〜4色ほど混ぜて購入するのが最大のポイントです。
異なる緑色を組み合わせることで、安価なフェルトでものっぺりせず、絵本のような奥行きのある仕上がりになります。特に、70cm×60cmなどの「大判フェルト」を選ぶと、継ぎ目が少なく作れるのでコスパも抜群ですよ。


購入リストの目安(1着分)
- 緑系の大判フェルト:3〜4枚(色の違うもの)
- 赤色のフェルト:1枚(顔・帽子用)
- 黄色・緑・紫のフェルト:各1枚(目・触角・鼻用)
- 布用ボンド(強力タイプ)
型紙なしでOK!直断ちで作るロンパース


「型紙を用意して、布に写して……」という工程は、忙しい育児中のママにとってハードルが高いですよね。私がおすすめするのは、今お子さんが着ているサイズぴったりの子供服を定規代わりにする「直断ち(じかだち)」という方法です。
やり方はとてもシンプルです。
- お子さんが普段着ている、少しゆとりのあるTシャツやロンパースを用意します。
- 緑色の布(または大判フェルト)の上にその服を置きます。
- 服の輪郭に沿って、縫い代分として2〜3cmほど大きくチャコペンで線を引きます。
- 線に沿って布を2枚(前身頃と後ろ身頃)カットし、中表にして脇と肩を縫い合わせるだけです。
あおむし特有の「節」を表現したい場合は、一枚布で作るのではなく、緑色の布を長方形に数枚カットし、それを少しずつずらしながら縫い繋いでいくと、自然とあの「むちむち」とした段々ボディが出来上がります。これなら、複雑なカーブを計算する必要もなく、お子さんの成長に合わせたサイズで失敗なく作ることができます。
縫わない!ボンドで貼るだけリメイク術


「ミシンを持っていない」「針仕事は苦手」という方には、「布用ボンド」を活用したリメイク術が最適です。最近の手芸用ボンド(例:コニシ『裁ほう上手』など)は、洗濯OKでアイロン接着すればかなりの強度が出るため、イベント用の衣装なら十分実用に耐えます。
ベースとなるのは、西松屋やユニクロなどで手に入る無地の緑色の服(ロンパースやTシャツ)です。その背中部分に、濃い緑と薄い緑のフェルトを楕円形にカットしたものを、下から上へと瓦屋根のように少しずつ重ねながら貼り付けていきます。
フェルトは切りっぱなしでもほつれない素材なので、端の処理がいらないのも嬉しいポイント。「切って、貼る」。この工作のような感覚で、世界に一つだけの衣装が完成します。お子さんと一緒に「次はどの緑色を貼る?」と相談しながら作るのも楽しいですよ。
豆知識:ボンド塗布のコツ
ボンドを塗るときは、付属のヘラを使ってフェルトの端まで薄く均一に伸ばすのがコツです。厚塗りしすぎると乾きが遅くなり、シミの原因になるので注意しましょう。
赤ちゃん向け70cmサイズのサイズ感


0歳から1歳くらいの赤ちゃん(サイズ70cm〜80cm前後)の場合、まだ立って歩くよりも「ねんね」や「ハイハイ」の姿勢が多いですよね。この時期特有の愛らしい動きを活かすなら、足先まですっぽり包むスリーピングバッグ(おくるみ)型のデザインがおすすめです。
ミノムシのように全身を緑の袋で包み込む形状にすれば、ゴロンと寝転がっている姿そのものがあおむしに見えて、写真映え間違いなしです!ただし、赤ちゃんは体温調整機能が未熟です。全身をポリエステル製のフェルトで覆うと熱がこもりやすくなるため、長時間の着用は避けましょう。
肌に触れる内側には綿100%の肌着を着せるか、衣装の裏地にダブルガーゼを使用するなど、着心地への配慮もお忘れなく。
安全上の注意点
赤ちゃんの衣装を作る際、ボタンやビーズ、長い紐などの装飾は、誤飲や窒息のリスクがあるため極力避けてください。装飾はフェルトの縫い付けや刺繍で表現するのが安全です。
(出典:消費者庁『子どもを事故から守る!事故防止ハンドブック』)
赤い帽子と触角をリアルに作る方法


はらぺこあおむしのアイデンティティとも言えるのが、あの鮮やかな赤い顔と、ちょこんと生えた紫の触角です。ここが決まると、衣装のクオリティが一気に上がります。
顔のベースには、市販の赤色のニット帽を使うのが一番手軽です。そこにフェルトで黄色い目と緑の瞳を作って貼り付けます。そして最大の難関である「触角」ですが、ただフェルトを縫い付けただけだと、重力に負けてペニャンと倒れてしまいがちです。
自立する触角の作り方
- 紫色のフェルトを長方形に切り、筒状に縫います。
- その中に、手芸用の綿(わた)をパンパンになるまで硬めに詰めます。
- 帽子の頭頂部に縫い付ける際、触角の底面を少し広げ、帽子に対して垂直になるよう「すくい縫い」でしっかりと固定します。
中にモールやストローを芯として入れる方法もありますが、転んだ時の安全性を考えると、綿をギュウギュウに詰めて自立させる方法が、柔らかくて一番安心かなと思います。
本格的なはらぺこあおむし仮装の手作りテクニック
「せっかく作るなら、絵本から飛び出してきたようなクオリティを目指したい!」「来年も着られるような丈夫な衣装を作りたい」というこだわりのある方へ。ここでは、素材選びやアートな技法を取り入れた、ワンランク上の制作テクニックをご紹介します。
オックスやキルティング生地の選び方
フェルトは加工が簡単ですが、毛玉ができやすかったり、洗濯に弱かったりするデメリットもあります。長く大切に着たいなら、やはり布地で作るのがおすすめです。手芸店や楽天市場などのネットショップでは、「はらぺこあおむし柄」の公式ライセンス生地も販売されています。
| 生地の種類 | 特徴とメリット | おすすめアイテム |
|---|---|---|
| オックス生地 | 程よい厚みと通気性があり、家庭用ミシンでも縫いやすい。初心者向け。 | スモック、エプロン、巾着袋 |
| キルティング | 中に綿が入っており、ふっくらとした厚みがある。丈夫で保温性が高い。 | 着ぐるみ風ベスト、バッグ、アウター |
| ダブルガーゼ | 肌触りが非常に柔らかく、吸水性が良い。デリケートな肌に優しい。 | 赤ちゃんのスタイ、肌着、ハンカチ |
衣装としてあおむしの「肉感」や立体感を出したいなら、断然キルティング生地がおすすめです。生地自体にハリがあるため、着た時にふっくらとしたシルエットが保たれやすく、秋のハロウィン時期には防寒着としても優秀です。一方、公式のドット柄やフルーツ柄のオックス生地をポケットや見返し(襟の裏側)に使うと、チラッと見えた時におしゃれで、プロのような仕上がりになりますよ。
にじいろ工房流の着色で原作を再現


絵本作家、エリック・カールさんの作品の最大の特徴は、自ら色を塗った薄紙を切り貼りする「ティッシュ・コラージュ」という技法です。あの筆のタッチが残る色鮮やかなテクスチャは、既製品の無地の布ではなかなか出せません。
そこで挑戦したいのが、ハンドメイドブログ「にじいろ工房」さんなどでも紹介されている「自分で布を塗る」というアプローチです。
世界に一つの布を作る手順
- 白いシーチング生地やブロード生地を用意します。
- アクリル絵具や布用絵具(『かけるくん!』などが便利)を使い、布全体に色を塗ります。
- この時、綺麗にベタ塗りするのではなく、スポンジでポンポンと叩いたり、あえて筆跡を荒く残したりして「色ムラ」を作るのがコツです。
- さらに、布用クレヨンやパステルを使って、あおむしの背中の産毛のような繊細な線を書き足すと、グッと原作の雰囲気に近づきます。
お子さんと一緒に、大きな布に絵の具で色を塗る作業自体をイベントにしてしまえば、衣装への愛着もひとしお。「僕が塗った色が服になった!」という体験は、子供にとって大きな自信になります。
食べ物の小道具もフェルトで作ろう


衣装本体ができたら、物語に登場する「食べ物」の小道具も作ってみましょう。月曜日のりんご、火曜日の梨、水曜日のすもも……。これらを手に持つことで、ごっこ遊びの幅がぐんと広がります。
ここでクオリティを上げる重要なポイントが、「あおむしが食べた穴」の表現です。フェルトで作った果物の真ん中に、小さな丸い穴を開けるのですが、ハサミで綺麗な円を切るのは至難の業です。
そこでおすすめなのが、100均でも売っている事務用の「穴あけパンチ(1穴タイプ)」を使うこと。フェルトをパンチでパチンと抜くだけで、均一で美しい「食べた跡」を量産できます。この穴に紐を通して遊べるようにすれば、指先の知育玩具としても長く使えるので一石二鳥ですね。
ハロウィンや寝相アートでの活用法
完成した手作り衣装は、ハロウィンの仮装パーティーはもちろん、自宅での撮影会でも大活躍します。
特に0歳の赤ちゃんの場合、緑色のラグやタオルを敷いた上で「寝相アート」に挑戦してみてはいかがでしょうか。周りに作ったフェルトの食べ物を並べたり、絵本を一緒に置いたりするだけで、まるで絵本の1ページに入り込んだような素敵な写真が撮れます。
少し大きくなった2〜3歳のお子さんなら、児童館のイベントやお誕生日会で着るのも盛り上がります。もし保育園や幼稚園の運動会で衣装を活用したいと考えているなら、こちらの記事も参考にしてみてください。競技のアイデアとセットで衣装を活かすヒントが見つかるかもしれません。
はらぺこあおむし運動会の競技例!年齢別のアイディアを紹介します!
また、衣装だけでなく「ちょうちょ」も一緒に作りたい!という方は、画用紙を使った簡単な制作方法もおすすめです。衣装とセットで飾れば、物語の世界観がより一層広がりますよ。
【3選】『はらぺこあおむし』のちょうちょを画用紙で作ろう!年齢別に紹介
まとめ:はらぺこあおむし仮装の手作り術!
はらぺこあおむしの仮装手作りについて、簡単なリメイク術から本格的な制作方法までご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
100均のフェルトで手軽に作るのも良し、生地の着色からこだわってアート作品のように仕上げるのも良し。正解はありません。大切なのは、作る過程も含めて親子で楽しむことだと思います。「どんな色にする?」「次はこれを食べさせようか」と会話しながら作った衣装は、きっと家族のかけがえのない思い出の品になるはずです。
ぜひ、今年のイベントは世界に一匹だけの可愛いあおむしさんと一緒に、素敵な時間を過ごしてくださいね。この記事が、あなたの手作りライフのヒントになれば嬉しいです。
記事内容から想定されるQ&A
Q1 100均のフェルトで作ると安っぽく見えませんか?
濃い緑や黄緑など、異なる色のフェルトを3〜4色組み合わせて使うのがコツです。色に深みが出て、エリック・カールさんの絵本のような世界観を表現できますよ。
Q2 裁縫が全くできません。ミシンなしでも作れますか?
大丈夫です。洗濯可能な強力布用ボンドを使えば、針と糸を使わずに作れます。緑色の服をベースに、カットしたフェルトを貼り付けていくだけで完成します。
Q3 0歳の赤ちゃんにおすすめの衣装デザインは?
足先まで包む「おくるみ型」がおすすめです。寝転がるとミノムシのようで可愛いです。ただし、フェルトは熱がこもりやすいので、長時間の着用は避けてくださいね。
Q4 帽子につけた触角が倒れてしまいます。
触角の中に手芸用の綿をパンパンに詰めてください。縫い付ける際は、根元を広げて帽子にしっかりと固定すると、ピーンと自立した触角になります。
Q5 あおむしのムチムチ感を出したい時の生地は?
キルティング生地が最適です。中に綿が入っていて厚みがあるため、着るだけでふっくらとしたシルエットになり、ハロウィンの時期には防寒着としても役立ちます。
Q6 エリック・カールさんのような色合いはどう出せばいい?
白い布にアクリル絵具をスポンジで叩くように塗ると、独特の色ムラが再現できます。さらにクレヨンで細かい線を描き足すと、より本格的になります。
Q7 フェルトで作った食べ物の穴が綺麗に開きません。
文房具の「1穴パンチ」を使うのが裏技です。ハサミでは難しい真ん丸な穴も、パンチならパチンと抜くだけで、綺麗な「食べた跡」が作れます。
Q8 型紙なしで服を作るのが不安です。
お子さんが普段着ているゆったりめの服を布の上に置き、周りを2〜3cm大きく囲んで切る「直断ち」なら簡単です。複雑な計算なしでサイズ通りの服が作れます。
Q9 衣装を作る際の安全面での注意点は?
誤飲防止のため、ボタンやビーズの使用は避け、フェルトや刺繍で装飾しましょう。特に赤ちゃん用は、肌に触れる部分にガーゼを使うなど素材にも配慮が必要です。
Q10 小道具の食べ物は何があると楽しいですか?
りんご、梨、すももなど、絵本に出てくる果物がおすすめです。穴に紐を通せるようにしておくと、あおむしごっこだけでなく、指先の知育遊びとしても長く使えますよ。








